子どもの脳内!幸せを感じる脳内物質

脳内物質には4種類の幸せを感じるホルモンがあるそうです。

★精神状態を安定させ、感情のコントロールがうまくいくセロトニン

★記憶力や集中力を高め、行動を促すドーパミン

★モルヒネ以上の鎮痛効果があるエンドルフィン

★他人との関わりで思いやる心が出てくるオキシトシン

 

今回はドーパミンとセロトニンについて、それらがどんな時に出るのか、どんな影響があるのかを簡単にまとめてみました。

お子さんが、何も言わなくても勉強に没頭する方法や、つい、いたずらをしてしまう理由がわかるかもしれませんよ。

子どもの脳内

良い事でも、よくないことでも、何か行動を起こしたことで新しい情報が脳内に入ってきます。すると脳内ホルモンのドーパミンが出ます。

『あれ?なんだろう、これって、おもしろそう!!』ドーパミンが出るのはこんな時。

それを見て親が過剰に反応すると、いつものお母さんとは違う反応を感じてまたまたドーパミンが出ます。そして、また同じ行動をとってお母さんの同じ反応を求めます。

つまり、怒らせようと思ってしているのではなく、あくまでも反応なのです。

 

では、ドーパミンはそのほかどんな時に出るのでしょうか。

★ほめられた時

★目的を達成したとき

★やる気が出たり、好奇心が働いている時

★恋愛感情やときめきを感じている時

★おいしいものを食べている時

★新しい行動を始めようとしたとき

私たちの脳は「頑張っている自分へのご褒美」にドーパミンを出すようです。

 

 

それでは、好ましい行動を大げさにほめ、問題行動には反応せずに子供と接するとどうなるでしょう?

おそらく、親にとって好ましい行動が増えてくるはずです。

親側の脳内

親の方も、子どもが言うことを全く聞かなかったり、止めても騒いだりすると、「いつもと違う行動」が起こったと脳が認識し、ドーパミンが出てしまいます。

そして口では「やめなさい」と言っていても、脳では『きっとやめない、またやるぞ~、ほらまたやった!』と待ち構えてしまうらしいのです。

 

 

子どもも大人も、わざとではなく、脳の反応なので、親としてもそんなつもりはなくても叱ってしまうのです。

そして、それが続いてしまうと「叱られること」にしか反応できなくなってきてしまいます。

ほめていればいい?

セロトニンは、規則正しい生活をしたり、太陽光を浴びることでも出るホルモン。

ほめることでドーパミンとセロトニンの両方が出ます。

ただ、安易にほめつづけてしまうと、ほめられるために行動することがモチベーションとなってしまい、それが当たり前になったり、大人の顔色をうかがい、ほめられようとそれだけの行動を起こすようになったりします。

ポイントは「できたこと」より「頑張ったこと」や「本人が楽しいと思った」ことをほめること。

 

ミシガン大学のジェイソン・モーザ氏の論文です。

生徒の「賢さ」をほめることの問題は、教育というものの心理学的なリアリティを誤った形で示すことにある。それは、「間違いから学ぶ」という最も有益な学習活動を避けさせてしまう。間違いをおかすことで生じる不愉快な反応を経験しない限り、われわれの脳が既存のモデルを修正することはない。いつまでも同じ間違いをおかし、自信を傷つけないために、自らを成長させる機会を逃し続けるのだ。

 

 

「かしこいね~」と、つい言ってしまいますよね・・・。

それが子どもの脳内で、どんな反応になっているかを理解すると、恐ろしくなってしまいます。

テレビやゲームでセロトニンが不足する

子どもが長い時間テレビやビデオを見たりゲームをすると、セロトニンが不足してきます。

また、「○○しなさい」と言われると子どもは考えることをやめるので、ドーパミンもセロトニンも分泌されません。

 

そのような状態のお子さんは切れやすいと言われますが、それは脳内物質が不足するからなんですね。

 

テレビをみたりゲームそのものが全面的に悪いということではありません。関わり方で脳内物質は分泌されるのです。

できたら親子で楽しむことや、話をしながらテレビを見たりゲームをしたりしてください。

話す内容を考えますし、話題の中でほめたりできますから、脳内ホルモンはどんどん出てくれます。

それが「やる気」と「心の安定」につながるのです。