インフルエンザが大流行だった訳

今年の春から、中医学の養生学講座初級で食や身体の働きなどを学んでいます。

講師は国際中医薬膳管理師の藤生貴薫先生。

 

陰陽や五行の理解には難しさもありましたが、四季がめぐっていく中で、自然に忠実に生きることが健康につながるということや、すべては中庸とバランスだということを具体的に学ぶことが出来ました。

 

 

今回は、冬の講座の中で教えて頂いた「令和7年度になぜこんなにインフルエンザが流行ったのか」というテーマについて、皆さんと共有したいと考え記事に致しました。

この冬そして来年の夏の過ごし方の参考になれば幸いです。

 

夏の過ごし方が冬に影響する!?

今年は例年より早い時期からインフルエンザが広まり、感染者も驚くほどに増加しました。

亀山市内の小中学校では9月の初めからスタートして10月に第2波が確認されると学級閉鎖が相次ぎました。

兄弟を介した感染だったのでしょうか?12月に入ってからはインフルエンザによる欠席者の数が園児の半数を上回る保育園や幼稚園も数か所あったと報告されています。

 

ところが野登ルンビニ園では、11月末インフルエンザに感染した3名が完治してからはその後の広がりはなく、12月中旬より1才児・3才児で11名の感染が確認されました。

それでもなんとか収まりそうで、12月20日の発表会がどうなるかが少し心配ですが、全体に拡大、ということはなさそうです。

この違いは何なのか―――食育の効果か、ルイボスティーのお陰かと期待しながら先生に尋ねてみました。

 

本来は複雑な陰陽五行の理論があるのですが、私が学んだ要点を簡単にまとめると、次のようになります。

・春夏秋冬それぞれの時期に暑くても寒くてもその季節のその状態を受け入れて過ごすことが大切

・陰陽のバランスを考え中庸でいること(〇〇し過ぎるということがないように)

・旬のものをその季節に合った調理法で食べること

これらが健康に過ごせるポイントなのだそうです。そしてそれが崩れると病を引き起こします。

 

 

夏に冷房を使いすぎると夏なのに身体が冷え、毛穴が開き肌はかさかさに乾燥します。

冷たい飲食物の取りすぎは体内を冷やし血や体液のめぐりを滞らせます。

結果として排泄が上手くいかず、むくみなどの「湿」が溜まります。これを「寒湿邪」というそうです。

さらに今年は「秋らしい季節」が短く、台風も訪れず、身体が徐々に収縮するという、冬への準備期間が不足しました。

冷房や例飲食による「湿邪」の蓄積が、急な寒さの到来で体調不良につながったのだと考えられます。

 

表皮は冷えて乾燥、体内は水分過多!

中医学では、インフルエンザは前述の「寒湿邪」の病、コロナは「湿熱邪」の病なんだそうです。

 

コロナも風邪の一種と聞いて、感染増加が特に夏に顕著にみられたことを不思議に感じていましたが、「湿熱邪」つまり湿気と熱が身体の内外にこもった時に発症しやすい病なのですね。

そして、同時に流行した時期もありましたが、両方かかってしまった方が少ないのは性質が違う風邪だからなのでしょう。

 

では、インフルエンザのウイルスに負けてしまう、「寒湿邪」の状態を改善するにはどうすればいいのでしょうか?

 

インフルエンザにかからない過ごし方って?

先生から教えて頂いたこの冬の過ごし方のポイントは3つ

・適度な運動

・深い呼吸

・ゆっくり過ごし、早寝遅起き

 

野登ルンビニ園での子どもたちの過ごし方を振り返ってみると、とても理にかなっておりました。

具体的には、必要以上に冷房に頼らず、涼しい風で汗が引く感覚を味わい適度に身体を冷やします。

夏でも園庭で走り回り、暑くなってきたら氷水に手を入れて身体を冷やします。そしてまた日陰を探しながら思い切り遊ぶ。プールにもよく入りました。

詳しくは前回の記事で熱中症対策として園での過ごし方について書きましたが、その過ごし方のおかげでここ数年、熱中症にかかった園児はおりません。

 

 

また、0才さんから「あいうべー体操」を朝の活動で行うので。同時に呼吸をしっかり吐いてしっかり吸うということが出来ています。

1才児の真似をして、ちゃんと舌を「べー」と出すんですよ。

年長さんは発声練習遊びをしていますから、自然に呼吸が深くなり、発表会などで人前に立っても緊張せず堂々と大きな声が出せるようになりました。

 

冬のポイントは『遅起き』ですが、春から夏にかけての早寝早起きは、「早寝早起きあさごはん」を子どもたちに食育劇等で啓発し意識しています。

 

しっかりと「春夏秋冬の気の巡り」を体感していた野登ルンビニ園の子どもたちは、ウィルスに負けない健康な身体が出来ているのではないでしょうか?

もちろん、無添加で減糖の給食のに加え、ミネラルたっぷりで無農薬の野生ロイボス茶もきっと一役買ってくれているでしょう。

健康でいるためには、日々、丁寧に衣食住を整えていくことがなによりの秘訣なのだと思います。

 

 

集団生活である以上感染は避けられません。

じゃれあって遊ぶ時が一番脳が発達すると言われている時期の、子ども同士の接触を減らす保育はなるべくしたくありません。

身体機能を高め、ウイルスに触れても感染しない丈夫な身体を作り、どの子も毎日元気いっぱいに登園してきて欲しいです。

 

※イラスト画像はAIが作成しました

2025/12/17