自立と自律 その3

2回にわたって「自立」について考えましたが、今回は「自律」についてお話をしようと思います。

 

その1リンク  その2リンク

 

自律とは、文字の通り自分を律すること。

自立すると自分の気持ちや、衣服の着脱や排泄をコントロールできるようになって、世話される自分ではなくなり、自律の方向へと向かいます。

 

ドイツの発達心理学者エリクソンの子ども時代の発達の課題によれば、1才半から4才くらいまでは、「自律性」対「恥・疑惑」という発達課題の中で、意思と自己抑制能力を獲得する時期なのだそうです。

 

自由奔放はいいのですが、自律を教えられずに育ってしまうと、見た目は活発ですが、実はやりたいほうだい、わがままな行動が許されているだけの子どもだということになります。

 

 

子どもの自由に任せています・・・?

園庭で遊び、時間になっても帰らずいつまでも遊んでいるお子さんを時々見かけます。

お母さんは、子どもが飽きるのを待つように何も言わず、ただ子どもの後ろをついて回っています。

そのようなお母さん方に、自律のお話をすると「大丈夫です。今は自由にしていますが、大きくなったら自分で考えるようになりますので」と言われます。

そのお子さんは、ひょっとしたらそうなのかもしれません。

 

しかし、この時期に「意思の獲得から、自立と自律へ」向かわなかったお子さんの考え方は、解消できなかった「恥と疑惑」が強まり、大人に近づくほど失敗を避けるようになります。

 

鬱になったり、引きこもったりしている方の幼児期の親のかかわりを調べると、虐待と並んで、過干渉、過保護というキーワードが必ず出てきます。

大げさではなく、「自己抑制機能(がまん)」を育てずにそのまま成長すると、自己主張だけが強まり、それが通らないと耐えられなくなります。

結果として何もかもが嫌になり自殺願望にまでつながってしまうことが脳科学の研究からわかってきました。

 

愛情があればこその行動だと理解はできるのですが、それが子どもの可能性の芽をバッサリ刈り取っているのだとしたら、厳しいですが虐待と変わりはないのではないかと感じます。

 

大切なことは

まわりの大人に見守られている基本的信頼を土台として、一人遊びを十分にすることで世界を広げ、自分のことは自分でできるという自信(自分への信頼)の心を獲得していくことが、幼児期の子どもにはとても大切なことです。

 

 

そして、多少のがまんをしながら友達関係を結び、コミュニケーション能力を高めていく。

それが社会性を高めていくということなのです。

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