椅子に座っていられないのはなぜ?

じっとできないお子さんには、そうなっている理由があります。

食事中、制作中、短時間しか椅子に座っていられないお子さんがよく見られます。また、座っていられたとしても脚が上がってくる、身体がくねくね曲がったり、肘をついたり、机に頭を伏せた状態になってしまうなど、姿勢を維持できないようでは毎日、登園するだけで疲れてしまうのでは、と見ていて本当に心配です。

 

 

今回は、身体と脳の働きから、お子さんの困っていることを見つけ遊びや勉強に集中できるよう、どんなサポートが必要なのか。

 

 

まずは、お座りの始まりから身体がどう発達していくか考えてみます。

自分で座れた?初めてのお座り

「自分で座れた」とは、どのような状態をいうのでしょうか?

大人の手で座らせ、ひっくり返らなければ「お座りができた」と勘違いしていませんか?

 

 

赤ちゃんは寝返りが出来始めると、それが楽しくて右に左にと寝返りを打ち始めます。

自分の手を見つめ「手」を認識する。足を見つけ遊び出す。時折足を口咥えて遊ぶ。

そんな「遊び」のなかで、誰の手も借りず、寝ている状態から自分で寝返り、自分で身体を起し、多少ぐらついても座れている状態になれれば確実に「自分で座れた」のです。

 

 

そして、自分で起き上がるときの発達飛ばしてしまうと、その時育つべき部分が取り残されてしまい、姿勢を維持する体幹が整わないまま身体だけ成長していきます。その結果、力(体幹ではなく表面の筋力)ですることが増えるため、すべてできているように見えてしまうという困ったことが起こります。

 

 

安定したお座りなの?

このバンボに座った状態、一見安定感があり、親にとっては目を離しても危険がない、とてもありがたいものなのですが、赤ちゃんにとって座りごこちはいいのでしょうか?

 

 

実はこの姿勢、赤ちゃんにとっては「自由に運動ができない」状態になっています。つまり、とても負担が大きいお座りの姿勢なのです。このように不自然な体勢でのお座りを続けると、姿勢が崩れたり、背筋や首の筋肉に必要以上に負担がかかります。

ベビーカーやチャイルドシートなども、これに近い造りのものがありますのでよくチェックしてみてください。

 

 

ただ、絶対に座らせてはいけない、というのではなく、どうしてもの時に座らせてしまったら、用事が終わってから時間を取って、邪魔してしまった自由な運動を遊びながら補ってあげましょう。脚の屈伸、両脚をもって上に軽く引っ張る、うつ伏せ遊び、一緒にハイハイなど、固定していた個所をほぐしながら、腹筋と背筋のバランスが整うような運動遊びがおすすめです。

 

202.9.23