「大人も子どもも自分らしく」野登ルンビニ園の雰囲気づくりの秘密は、この一言に尽きます。
これは、園の理念として創立当初から、保育についても職員育成についても気を付けていたことでした。
そして、その根本には「心理的安全性」があるのですが、創設当初からそうだったわけではありませんでした。
その言葉や概念も知らなかったし、色々なことを学び試行錯誤を繰り返して、今やっと「これだ!」と到達したところなのです。
今回は、今日までに至るその過程を詳しく解説したいと思います。
「大人も子どもも自分らしく」野登ルンビニ園の雰囲気づくりの秘密は、この一言に尽きます。
これは、園の理念として創立当初から、保育についても職員育成についても気を付けていたことでした。
そして、その根本には「心理的安全性」があるのですが、創設当初からそうだったわけではありませんでした。
その言葉や概念も知らなかったし、色々なことを学び試行錯誤を繰り返して、今やっと「これだ!」と到達したところなのです。
今回は、今日までに至るその過程を詳しく解説したいと思います。
保育の仕事は、子どもたちの成長を支えると同時に、職員同士の協力や信頼が欠かせません。だからこそ、私たち野登ルンビニ園は「心理的安全性」をとても大切にしています。
心理的安全性とは、ハーバード大学で組織行動学を研究していたエイミー・エドモンソン教授が1999年に提唱した概念で、2012年から行われたgoogle社のチーム生産性に関する研究で注目を集めました。
それは
「対人関係において、リスクを取っても大丈夫だと感じられる共有された信念」
のことです。
もっと簡単に言えば、
「安心して意見を表明できる。否定されない。挑戦できる」
そんな空気があるということです。
この環境が整うと、メンバー同士が自然と助け合い、新しい挑戦も前向きに取り組めるようになります。
結果として、子どもたちへの関わりもより丁寧で豊かなものになっていきます。
私が園長になった21年前、最初に取り組んだのは「職員会議の改善」でした。
当時の理事長からは「法人には人格ができる。だから雰囲気づくりに注意しなさい」
と教えられ、その言葉が今も園づくりの軸になっています。
微笑福祉会として法人化し、運営を引き受ける前の野登愛育園のやり方がまだ残っていた頃、会議は一方通行で、若い職員はただメモを取るだけ。これでは意見が生まれず、主体性も育ちません。
そこで、まずブレーンストーミングを導入しました。
あるベテラン職員は「意見を否定しないっていいですね」と自分の考えを積極的に話すようになり、若手も自然と声を出すようになりました。
心理的安全性は「ただ仲良くすること」ではありません。
時には厳しく指摘しあったり、意見を戦わせたりすることも必要で、そのためには互いの違いを理解し、尊重し合うことが大切です。
そこで、園ではジョハリの窓への書き込み、エゴグラムやOKグラムを元に自己評価と他己評価をするなど、園内研修で自己理解を深めました。
外部講師も招聘し研修を行ったり、講師に導きだしてもらったMBTIテストの結果を基に、園独自のタイプ分でグループ討議をする形をとったりしてきました。
自分の特性を知り、同僚の考え方の違いを理解することで、「違いを受け入れる文化」が少しずつ育っていきました。
そのころから、来園者が口をそろえて「職員さんの雰囲気がいいですね」と言ってくださるようになりました。これは、職員一人ひとりが「変わろう・成長しよう」と努力の積み重ねをした結果です。
園の空気は、職員の姿勢そのものがつくっていくものだと実感するようになりました。
逆に、過去には、園の理念と合わずに退職した職員もいました。「私本来の保育に戻ります」と他園へ転籍した方もいました。
今振り返ると、その方々は心理的安全を「注意されない・楽な環境」と誤解していたのかもしれません。残念ながら園長として、そこまでの指導はできませんでした。
本当の心理的安全とは、
そんな関係性のことです。
現在、ほとんどの職員がこの価値観を理解し、それが子どもへの丁寧な関わりにつながり、園全体の雰囲気をより良いものにしています。
とはいえ、雰囲気は目に見えません。
そこで導入したのが、リーディングマーク社の「ミキワメAI ウェルビーイングサーベイ」です。これは、職員の心の状態を定期的に確認できる仕組みです。
定量的な情報を元に職員個人と組織全体の状態をわかりやすく把握できるのが、とても有難いシステムです。
こういったものが“見える化”されることで、園としての改善点も明確になり、より良い環境づくりにつながっています。
※2026年2月のサーベイ結果
野登ルンビニ園では、21年かけて「互いを尊重し合いながら、短所を克服して皆が成長できる職場」を育ててきました。
子どもも職員も、一人ひとりの個性や想いを大切にしながら過ごし、共に子どもたちの未来を育てていける場が野登ルンビニ園。
そんな理念に共感してくれている職員たちが園の雰囲気を作ってくれている。
その結果、心理的安全性は、自然に高くなってきたということだったのです。
2026.5.13