前回は勝田吉太郎先生のお話から、しつけについてを取り上げました。
子どもがより順調に育つため必要なものが適切なしつけだ、というお話でした。
今回は具体例あげて、子どもをどうしつければいいのかを説明いたします。
前回は勝田吉太郎先生のお話から、しつけについてを取り上げました。
子どもがより順調に育つため必要なものが適切なしつけだ、というお話でした。
今回は具体例あげて、子どもをどうしつければいいのかを説明いたします。
しつけを簡単に、そして親子共に好ましい方向に伸ばしていくにはどうすればいいのでしょうか。
それはまわりのすべての大人が、同じことを言うことです。
いけないことをすれば、同じ認識で「だめなものはだめ!」と言うことでもあります。
公園で遊んでいてなかなか帰らない時を例に挙げてみましょう。
1.帰る時間になったら、具体的な言葉にして簡単な約束をする。
親「3回やったら帰ろうね」「タイマーがピピっと鳴ったら帰ろうね」
2.受け入れた返事を確認する
子「わかった」「うん」など
3.3回終わった、タイマーが鳴った
親「約束したよね。さあ帰ろう」
適切なしつけが出来ているお子さんは、ここで機嫌よく帰れます。
それでも「帰らない」とぐずる場合は、その気持ちを尊重してあげて下さい。
ただし、お母さんの事情も伝えないといけないので
「わかった。遊びたいんだね。でもお母さんは帰るよ」
と言って、本当に帰ってください(笑)
「わがままなのに子どもの気持ちを尊重?」と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、試しに一度やってみてください。
そもそも、親の言うことを聞かないように見えるお子さんは、実は普段から自分の言うことをあまり聞いてもらっていないので、「出来るときにわがまましよう」という感覚で好きに動いているのです。
また、わがまますることで、あまりかまってくれないお母さんが自分の為だけに翻弄されているのを感じて満足する場合も少なくないことだと思います。
ですからお互いの想いを尊重するため、出来る限り時間や気持ちに余裕がある時は、お子さんの想いを受け止めその通りにしてあげて下さい。
そのお返しとしてお母さんの「もう帰るよ」を、きっと、子どもは尊重してくれるようになります。
さらに「今はだめなの。ごめんね」を理解してくれるようになります。
「お母さんは帰っちゃうよ」と言い本当に帰ればお子さんは、「帰らない」ことと「一人になる」ことがセットだと理解します。
見つからないように物陰で見守ることは必要ですが、ひとりになり心細い経験を通過すると、今度は「おいていかれないようにしよう」と気付きます。
「もう帰るからね~」と言いながら待ってしまっては、このしつけは出来ません。
また、大人がしびれを切らして出て行ってしまっては元の木阿弥。次の抵抗がもっと長引きます。だって、言うことを聞かずぐずっていれば、お母さんは必ず来てくれるのですから。
保育園の帰り、お子さんがまだ帰りたくないとぐずった場合は本当に車を発車させてもらっています。
お母さんが車に向かう時には余裕で手を振っていても、お母さんが車に乗るか、エンジンがかかったら、血相を変えてお母さんの元に走っていくお子さんがほとんどです。
そしてその時がしつけるポイントの1つ。
「だめ」を聞く事ができて、お母さんのところに走ってきたら、必ず「来れたね」などとその行動を言語化して、ぎゅーっと抱きしめ、「偉かったね」などと褒めてあげて下さい。
お子さんにとって何よりも有効なお母さんの「ぎゅー」を、より効果的に使える一瞬です。
「帰るからね」と言っても、『お母さんは待ってくれる。ただの脅しだ。』と子どもが思っているうちは、絶対に言うことを聞いてはくれません。
「帰るね」と言ったら帰る。
「食べないなら片付けるよ」と言ったら、料理がほとんど残っていても片付ける。
「おもちゃ捨てちゃうよ」と言ったらどんなに高価なおもちゃでも捨てる。
それを、大人全員が守ってください。
すると子どもは、ただの脅しだと思わなくなり案外スムーズに言うこことを聞いてくれるようになります。
『絶対に言いわたしたとおりにするから』という大人の決意に、子どもは『これは聞かないとまずい』と思う、そんなイメージでしょうか・・・
その時すかさず、効果的な褒め言葉とお母さんの「ぎゅー」。
まず注意して、それが改善出来たらほめる。このセットが、しつけ成功への近道です。
2021.11.6